◇ 開腹手術後の運動について

 今回の手術は腹腔鏡補助下手術という方法で実施をされました。もし、腫瘍があれば小腸の一部切除とともに腫瘍が摘出されていたところですが、幸い、腫瘍はありませんでしたので、手術の第二の目的である、25年前の盲腸手術痕付近の癒着による腸閉塞を解消のための処置が行われました。

 お腹の皮下にある大網という脂肪の膜が、盲腸手術痕の裏側に癒着し、部分的に穴状になっている箇所がありました。その部分に小腸がはまりこんで通過障害を起こしていました。この大網の癒着部分を剥離してもらい、その後小腸全域をくまなく調べ、それ以外の癒着や機械的な狭窄がないか、そして、腫瘍がないかを念入りに精査してもらって、結果、腫瘍はなく、その他の機械的障害もないということで無事、手術が終わりました。

 25年前の盲腸の手術を振り返ると、術後はあまり動くなと言われました。せいぜい動いてもトイレに行くぐらい。それから、食事の再開が異様に早かったと記憶しています。「ガスが出たらOK」とはよく言われることです。手術をした日の夜中、麻酔が切れて、早くもガスが出ました。ですので、手術の翌日お昼には番茶、夕食は重湯だけの流動食が出ました。2日目にはもう五分粥ぐらいにUPされました。


 当時はとにかく、運動には慎重で、退院後も体育は3週間ぐらい見学でした。直後、久しぶりに縄跳びをやって気分が悪くなったことを覚えています。

 今回は、手術の翌日から歩くように指示されました。当然目的は、今回の開腹による新たな癒着、それによる術後腸閉塞の防止です。術後2〜3日は平坦な廊下を、点滴台を引きずりながら何往復もしました。その後、日を追うごとに痛みが取れ、また、点滴も24時間キープから徐々に本数が減りましたので、階段の往復などもしています。25年前の盲腸手術の時と比べると、とにかく回復が早いことを実感できているので、これらの運動の効果が出ているのだと思います。とは言っても、運動をしている時間は1日あたりせいぜい40分前後ですが。

 どういう運動が良いのか? どのぐらいの時間やれば良いのか? タイミングとしてはいつやるのがいいのか? このあたりがはっきりしません。

 もう一つは、同じような運動だと、単調で飽きてしまいます。階段の上り下りも、普通の上り下りから、1段飛ばしにしてみたり、屋上にあるコンクリートの台を利用した踏台昇降を50回、1日4本やったり。

 いずれもせいぜい1回あたり10分程度です。10分を1日4回で40分ぐらいですね。

 疲れるとやはり病院ですから、ついついベッドに横になってしまいます。

 今日、嫁さんの親父さんとおふくろさんが見舞いに来てくれました。親父さんは既に80歳を超えていますが、これまであまり医者に掛かったこともなく、現在も矍鑠として健康そのものです。その親父さんが、ベッドで出来る健康法を教えてくれました。

 「人間は足から弱る。しかし、寝たきりで歩けない人でも極力それを回復し、筋力を維持するために、足の裏、足の指を、時間があるごとにこまめにマッサージをしろ」というものでした。テレビを見ながらでもかまわない。常時上体だけでも起きあがって、足の指の関節を縦横に一本一本、手の指でよく揉む。特に爪の先は念入りに行う。

 そして、隣り合う足の指を広げる動作をする。今度は足の裏のツボ各所を親指で丹念にマッサージする。今度はアキレス腱をツマミながらマッサージする。これを、時間があってベッドに居るとき、極力こまめに実施する。

 いきなりの運動よりも、足に刺激をすることで、体が足の筋力を欲しているという命令を脳に送ることが大事。これをやってから、歩いたり、その他のトレーニングをしたほうが効果が高いとのことです。

 良いことを聞きました。

 ネットで調べると、足の裏のツボの分布などの情報もあります。そう言ったものも参考にして、やってみたいと思います。腸に効くツボもありますからね。

 明日は外出許可が出ましたので、昼食後、久しぶりに外を歩いてみようと思います。ウォーキングは、やはり院内だと飽きてしまいますからね。

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